- 2024-8-1
- トピックス
業界各社 2024年度第2四半期決算発表状況をチェックしています。今回はエプソンです。
おや、なにか修正していますね
Q2の売上高・営業利益とも特段ドラマチックなことが起こっているようには見えません。円安は進んでいるんですけどね・・・
ははん、売上高も営業利益も下方修正したんですね。円安効果も無くなったということでしょうか・・・かろうじて前年の決算数値はクリアするぞという意図は見えますが、横ばいくらいなら円安になった分、ドル(物量ベース)では減少していることになりますね。
売上高と営業利益、それぞれの下方修正前・後を比較したものです。まあ、下方修正してこれくらいは達成して欲しいものですが、営業利益はどうなりますか・・・Q3の注目点です。
冷静に見ると・・・なんだか売上高も営業利益も最近イマイチぱっとしないですね。その一方で内部留保はどんどん積み上がっている!工場や設備などへの投資をした後で現金が貯まっているワケですからね。先日リリースした「エプソンの大研究」では 2024年 3月末の手許現金が 2,674億円あったものが、この 2024年 9月期には 3,025億円となっています!決算短信のバランスシートを確認してみて下さい。
このあたり・・・「なんか思い切ったことをしなければ」というプレッシャーが今回の Fiery買収という挙に繋がったとしても不思議ではないと思われますね。しかし、こういうのって・・・買収ありきというバイアスのもとでスタディをすると目は曇りがちになるのが普通です。それに合わせてなんとかシナリオを作る・・・みたいな!まあ、そうでないことを祈ります。
上は分野別の売上高推移ですが、なぜプリントヘッドの外販売上高の目盛りも数字も消すんですかねえ~、セコイと思われますよ(笑)以前にも書きましたが、ずっとフォローしていると「2022年度 Q2が約 100億円」とバレているのですから、そこから今回は 160~170億円あたりですよね!
Q1からはかなり落ち込みましたが、中国はQ1に展示会シーズンという特需があるので、そこからは落ち込んで当然です。170億円もあれば立派なものじゃないですか!利益率だってけたたましくいいハズなので大いなる貢献をしているハズです。セコイことは止めた方がいいと思うんですけどねえ(笑)
そういえば、Q1には開示のあった上のグラフも今回は見当たりませんね?印象ですが、何故かエプソンの開示する情報は継続性のないものも多いように思われます。なにか悪い兆候があると目先を変えて隠すのでしょうか?こういう開示姿勢は好感が持てるものではありません。
なお、Fieryの買収に関して、今回「待望の」(笑)情報開示がありましたので別項(エプソンの大研究(4))でその内容についてみて見ることにします。