- 2024-7-28
- トピックス
ユニオンケミカー株式会社：中村操
【日付、製造ロット、QRコードなど、お客様の印字に役立つ情報を定期的にお届けするWOCCS通信 Vol.33】
いつもお世話になっております。「明日の印字を変える」でお馴染み、インクメーカーが作った印字専門ブランドWOCCS（ウォックス）です。小ロット多品種の印字を手軽にできずにお困りの方、必見です！
特に、金属、ガラス、木材、プラスチック、ゴム、段ボールなど、様々な素材に対して「高画質」で印字したいお客様はぜひ最後までご覧ください。
このたび、インクジェットプリンターのエキスパートである株式会社シード様のXYプリンターと、弊社オリジナルの速乾性溶剤系TIJインクを組み合わせることで、様々な素材に対して手軽に高画質印刷できる仕組みが出来上がりました！しかも、3機種！それぞれの特徴が「上下に回しながら、長尺」です。
▼超特徴的な3つのプリンターの動画をぜひご覧ください！
「高画質の国産XYプリンターと手軽な国産TIJインクカートリッジで、小ロット多品種印字を極めたい」これが印字専門店WOCCSの新たな取り組みです！
お客様は印字にどのような課題を抱えておられますか？その課題を今回紹介した3機種で解決できる可能性はありますか？もし少しでも可能性があれば、一度テストしてみませんか？
最初のテストで気に入っていただき、現在はプリンターをレンタルして試験運用されているお客様もいらっしゃいます。
「可能性があるかも」と思ったらぜひお問合せください！お待ちしております。
【開発者から一言】＊＊＊＊＊＊＊＊
WOCCSは、インクメーカーである弊社が「印字に関するお困り事をインクで解決する」という使命を形にするために作ったオリジナルブランドであり、ユーザーインの発想でインクを開発し、そのままダイレクトにユーザーへ届ける仕組みになっています。
そして私達は印字に「手軽さ」という価値を加えるべく、特にTIJ（サーマルインクジェット）カートリッジという方式に注力し、また、お客様の生産性アップに貢献できるよう速乾性にこだわり、用途の幅が広がるよう定着性にこだわって、専用の溶剤系インクを開発してきました。
お客様に最も近い位置で、お客様に寄り添うことを実現するためには「インクだけ」では足りず、プリンターも搬送機も、お客様が必要なものをそろえて提案するワンストップのサービスが必要になり、「インクメーカーが作る印字専門店」という姿に自然と導かれていきました。
そのような活動の中で注目したのが次の2つの声です。
「インクが合わないとどうしようもない。海外製インクより、小回りの利いたサポートが得られる国産インクが欲しい。同じように、プリンターも国産の方が安心できる。」
「TIJカートリッジは安くて簡単で確かに手軽だが、ピエゾ方式に比べると画質が劣る。通常の印字用途は全く問題ないが、高い画質を求める用途もある。もっと高画質に印字できないか。」
TIJカートリッジの手軽さを維持したまま、もっと高画質に印刷する方法がないか、長く模索した結果行きついたのは、ワンパスではなく複数回パスして描画するXYプリンターとの組み合わせです。
そして、このXYプリンターの開発を得意とされる国内のエキスパートが株式会社シード様でした。
XY方式とはカートリッジをX方向とY方向の「2軸」に動かして描画する方式で、同じ画像を一度に描画してしまうワンパス方式に比べて、複数回走査させて分散させながら描画する事で画質が大きく向上する特徴を持っています。インクを乾かしながら印刷する、というイメージでしょうか。
当然、ワンパス方式と異なりカートリッジを左右に激しく振りますから、インクカートリッジに付いているノズルでのインクの挙動は、カートリッジを動かさずに静止しているワンパスのそれと大きく異なります。
静止した状態でも、正確な吐出性や、ロングデキャップ性（ノズルをキャップしなくても先端のインクが乾かず正常に印刷できる特性）を維持するのは大変ですが、激しくインクが動かされる状態ではさらに難しくなります。
ちなみに、ノズルから印刷対象物までの距離を3mmとした場合、インク一滴にとってこの3mmがどれくらいの距離感に相当するか。
「1.5mm飛んだ先で誤差が数μm以内という精度は，野球の投手に例えると，マウンドから捕手に向かって投げて，狙った位置からボール1個分以内に必ず的中させるコントロールに相当する。（中島一浩様著「インクジェット・プリンタ論」より）」と言われていますから、飛距離3mmでは2倍離れた先にいる捕手に向かってボールを投げるイメージになります。
なぜ1.5mmではなく3mmと書いたか。
それは今回紹介したプリンタ―が目指す用途が幅広く、対象物はフラットなものばかりではないからです。これを実現できるインクを開発することは、私達にとっても画期的な取り組みです。WOCCSではさらに10mmの飛距離を狙ったインクの開発も進めています。10mmではさすがに高画質は難しく、細かいインクの飛び散りが起こりますが、QRコードが正常にスキャンできるレベルには到達しています。
印字は様々な場面で見られます。用途も様々。価値も様々。
そしてインクジェット方式は、必要な場所に、必要な量の液体を、非接触で塗布するという特殊な塗布方式であり、裾野がとても広い。
私達は、インクだけでなく、プリンターも含めたシステム全体をデザインすることで、お客様の印字に新たな価値が生まれ、お客様に喜んでいただけるよう、日々開発に努めて参ります。
誰にも譲れないコア事業と、果敢に挑む挑戦事業の「2軸」体制で。
（開発者）
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