ドイツ:バイエルン州とヘッセン州の州議会選挙結果は何を意味するのか?

日本のメディア(・・・もどき?(笑))は相も変わらずジャニーズ会見の NG記者リストがどうとかこうとか・・・ノーテンキな話題に終始しているようですが、私は先週末に行われたドイツの州外選挙に関するイツ公共放送 tagesschau.deの報道に、ちょっとヤバいものを感じています。

↑↑ 上のグラフ・・・上段はバイエルン州(ミュンヘンが州都)、下段はヘッセン州(フランクフルトが州都)の州議会選挙の結果です。いずれも「黒」の棒グラフが第一党となっていますが、これは中道右派の保守政党「キリスト教民主同盟 CDU」(バイエルン州では「キリスト教社会同盟 CSU:CDUの姉妹政党)です。しかし、バイエルン州ではオレンジと青の棒グラフがそれに続き、ヘッセン州では青の棒グラフが第二党となっています。

↓↓ 下のグラフは「どの政党が議席を増やしたか・減らしたか」を示していますが、バイエルン州では青とオレンジが増加し、ヘッセン州では黒と青が増加したのが分かります。そして、いずれの州でも「赤」「緑」「黄色」が議席を減らしています。

ドイツ連邦政府は、赤がシンボルカラーの SPD(ドイツ社会党)&緑がシンボルの緑の党&黄色がシンボルの FDP(自由民主党)が連立を組んでおり、赤緑黄のシンボルカラーを並べて「交通信号連立」と呼ばれています。この3つの政党がバイエルンとヘッセンでは軒並み議席を減らした=今の国政のあり方にノーを突き付けられた・・・ということになります

実は、議席を大きく増やした「青」は AfD(Alternative für Deutschland:ドイツの選択肢とか代替案とかいう意味)というポピュリスト政党!トランプ的な「ドイツ・ファースト」とか反移民とか、ウクライナ支援なんか止めろと叫んでいます・・・プーチンから裏金貰ってクリミアを視察したという噂まであります。

スロバキアでは「自国ファースト・ウクライナには弾一発たりとも送らない」を掲げてポピュリスト政党が大勝し、ハンガリーでは元々新ロシア政権、ここでポーランドも選挙対策でウクライナとは距離をおきつつあって・・・これにドイツでもポピュリスト政党が力を得つつある・・・

なんだか由々しい方向に流れが出来つつあるようです。で、イスラエル事件・・・ウクライナは無事冬を越せるのでしょうか?

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