OGBS2021:オーダーグッズ・ビジネスショー 2021 写真速報 (1/2)

久しぶりのリアル展示会として、池袋サンシャインで開催された「オーダーグッズ・ビジネスショー 2021」を駆け足で見て回って来ました。元々は「ハンコ業界の展示会」ということで、脱ハンコ時代には逆風が吹いて閑古鳥が鳴いているのでは?・・・という先入観は見事に裏切られ、緊急事態宣言が解除前にも拘わらず盛況でした。

ハンコの彫刻機とか材料の展示はホンの僅かで、そこにはいろいろな小物・販促物・Tシャツなど、なかなか一言では括り切れないアイテムがてんこ盛りに展示されています。あえて申せば「(小ロットの)オーダーに応じて製作する小物アイテム」と言ったところでしょうか・・・下記の出展者リストと、各社が何を出展しているかという解説で全体像を想像頂ければと思います。
出展者リスト

また「OGBSマガジン」という月刊雑誌が発行されており、その特集を見ると何がテーマなのかを感じることができるかと思います。↓↓画像はクリックするとスライドショーになります。

【今回のブーム】

・・・か、どうか知りませんが(笑)あちこちで目についたのは「DTF」と呼ばれる手法です。一般には「DTG:Direct To Garment」すなわち「ガーメントに仕立てられているものへのダイレクトプリント≒Tシャツプリント」に対して「DTF:Direct To Fabric」すなわち布帛(Fabric)へのダイレクトプリントを指しますが、ここでいう「DTF」は Direct To Film、即ち「転写するためのフィルムにダイレクトプリント」ということ、Fが Fabricではなく Filmの Fだということです。

一般に理解されている昇華転写は、転写紙と呼ばれる紙に転写用水系インク(広義の分散インクの種類)プリントし、これを布に密着させてヒートローラーやヒートプレス機にセットして、昇華染料を紙から布に転写するというもの。

これに対し、DTFは「転写するイメージを特赦フィルムにプリントし、ここにポリウレタンの粉末を振りかけ、熱処理して『転写フィルム』を作成し、これをヒートプレスで対象の布に『貼り付けて転写する(ポリウレタン部分が布メディアとのバインダーとなる)』」というもの・・・と理解しました。

メリットは「(ポリウレタンをバインダーとして対象布に溶着貼り付けするので)布の種類を選ばない」「ポリウレタン粉末はプリントした部分のみにくっつくので、転写フイルムを細かく切り抜く必要がなく『カス取り』という作業が不要(・・・後で再度解説します)」「布メディア側に前処理が不要=そこのコスト・手間が不要」などと理解しました。・・・間違っていたらご指摘ください。

プリンターのサイズ、ポリウレタンを振りかける作業を機械にやらせるか、手で振りかけるか・・・などで価格のバラエティがあり、数十万円~数百万円というセット価格となるようです。出展していたのは「アステム」「イメージマジック」「パイオテック」「テクノプロモーション」・・・見落としあったらご指摘ください。↓↓画像はクリックするとスライドショーになります。

↓↓ ↑↑ プリンターは「ナンチャッテ中華プリンター」をセットしていました。

↓↓ IMAGEMAGICの TRANSJET:ポりウレタン粉末を自動で振りかける工程が映っています。なお最後に IMAGEMAGICの山川社長と、OpenFactoryの堀江社長の「レア」なツーショットがあります。「業界では不仲が噂される」と自分たちで噂を流しつつ、こういうツーショットも撮らせる・・・という、業界を盛り上げるための高等テクニック(ヤラセの一種(笑))でつるんでいるものと思われます・・・知らんけど(笑)

で、何がエライんだ?ー>カス取りが要らない・・・どゆこと?例えば、下の写真のような文字をプリントしようとすると従来技法では、文字の形に転写シートを切り抜く必要が・・・そりゃ無理ですね、こういう細かい文字では!で、この方式の場合は「文字の部分だけにポリウレタンのバインダーが付く(・・・実物は「盲牌」でくきるくらい盛り上がっています)・・・ので、これをそのまま熱で布に転写することが可能・・・ということで「洗濯タグに固有名詞をいれてカスタマイズが可能」「ポリエステルの洗濯タグでも、コットンでも布種を選ばない」・・・そんな感じです。

オーダーグッズ・ビジネスショー 2021 (2/2)に続きます

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