各社の画像をアップしてコメントします。後日纏めて全体感などを再整理しようと思いますが、まずは ABC順にベタに並べていきます。
【MUTOH – ZUND】
ROQ:Tシャツプリンタのメーカー。ここもインクジェットユニットを組み込み可変や版数削減の提案をしている
Coldenhove(オランダ)
オランダの製紙会社 Coldenhove、現在は米国の NEENAH傘下に。昇華転写紙の有力プレーヤーだが、今回は顔料インクをプリントして転写できる紙を発表。天然素材に転写できることをアピールしているが、ナイロンなどの合成繊維にも転写可能とのこと。
PRINT-RITE(香港・中国):サードパーティインクの大手。水系(顔料・昇華転写・染料)・溶剤・UVなど広範囲に手掛ける。推定生産量 500トン/月
STSインク:米国のサードパーティ・インクベンダー。積極的に多方面展開を進めている。
SPG PRINT(オランダ):ロータリ―スクリーンのメッシュシリンダーの老舗。
インクジェットはシングルパスの PIKEとスキャンの JAVELINを展示していたが表立って
新製品は出していない。入場制限された小部屋があり、そこでは XAARの 5601をふたつ並べたシングルパスの試作機で昇華転写インクを100m/分でプリントするデモをやっていた。
しかし、この広大な(Hall3で最大)ブース面積は何を意味しているのか?
東伸工業:フラットスクリーン印刷機 #7000シリーズは業界のデファクトスタンダードとされるくらいの定番。インクジェットにも早くから参入し、LEXMARKのサーマルヘッドを使用した Image Prooferに遡る。
今回の目玉はインクジェットとフラットスクリーンのハイブリッド機。昨年の ITMA ASIA 2018で既にリコーヘッド搭載のハイブリッド機「IUGO(融合)」を発表していたが、今回はコニカミノルタの Nassenger 10のスキャン部を搭載したもので、従来の様にインクジェットスキャン部分が全体速度の律速にならない。一般にフラットスクリーンは 5~15m/分だが、これは 9m/分と一般スクリーン機と同等。スクリーンは3版搭載可能で、更にインクジェットの手前に前処理用にもう1版設置可能。
スクリーン印刷機視点からは、インクジェットに複雑柄を担当させることで10版以上のマシンと同等になり、インクジェット視点からは不可能な金銀や非常に深い黒などをスクリーンで補完してもらえる。またスクリーンを使わなければ通常の nassenger 10と同じマシンになる。価格は $mil1.3、名称は IUGO EUROPEとし、欧州市場への浸透を目指すとのこと。
もうひとつの目玉は GINGAと名付けられた「ソックスプリンター」:後工程での発色定着用の高温に耐えるグラスファイバー素材の筒にプリント前のソックスをセットし、本体の中に引き込んで回転させながらプリントする。既に日米で3台が稼働中、ここで更に米国大手から大量注文を得たとのこと。
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WTiN(World Textile Information Network):英国リーズ市に拠点を置く、100年以上の歴史のある出版社だが、近年はウェブによる情報提供やコンファレンス運営などに軸足を移し、デジタルテキスタイルや、テキスタイル4.0などを積極的に推進している。大野は日本代表を拝命している。
XAAR(英国):ヘッド専業としては老舗のメーカー。永らく水系インク対応ヘッドを投入してこなかったので、テキスタイル業界でのポジションは弱いが、今回は SPGに昇華インクに対応した 5601ヘッドを供給して話題作りをしている。
ZIMMER AUSTRIA:欧州オーストリアのスクリーン印刷機の老舗で、インクジェットにも早くから着手したが今一つポジションを確立できていない。DURSTなどに技術者が転職したこともあり、近年は中国の Feiyeung連合から ODMで製品を調達している。なお、大液滴の Chromojetは毛足の長いカーペットへのプリントで評価が高く、他社の追随を許していない。
ZSCHIMMER & SCHWARZ:ドイツの老舗化学品メーカー。セラミックやガラス産業に関係が深い。今回は武藤のマシンで顔料インクを展示
ZUND:サイン業界ではお馴染みの、スイスのカッティング装置メーカー。繊維業界には GERBERや LECTRAなど老舗があるが、サイン業界で起こっているデジタル化を繊維業界にも横展開の構え
続きます