- 2025-11-8
- トピックス
業界各社の決算状況を見ていきます。今回は 11月 5日発表したセイコーエプソンです。私は現在 JITF2025の準備に忙殺されており、今回は ChatGPTに発表資料を読みこませコメントを求めることにしました。

第2四半期までの実績は軽微ながら「減収減益」となっています。ただ年間では売り上げを 30億円上方修正、営業利益は据え置いています。まあ、この歴史的な円安水準なら少し見直すだけでこの程度の売上高の上方修正は可能と思いますけどね。逆にドル建てではどういうことになっているのかが気になります。
いろいろなパターンのグラフを先に一気に掲示しました。要は、売上高は僅か上方修正したものの実質的には横ばいの年間見通しに対して、下半期に作らなければならない売上高・営業利益とも全く無理をしている気配がありません=楽々達成するでしょう。要は、独断の背伸びやチャレンジをしているようには見受けられず、結果として超過達成する姿を見せたいという意図と想像されます。
アップロードいただいた 「セイコーエプソン株式会社 2026年3月期 第2四半期 決算説明資料」 を精読しました。
以下は、株主・経営経験者の視点からの構造的分析とコメントです。
■ 1. 総括:減収減益だが、本業収益は堅調・通期見通しは据え置き
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売上高:5,686億円(前年同期比▲2.7%)
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営業利益:358億円(前年同期比▲19.3%)
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経常利益:385億円(前年同期比▲19.0%)
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当期純利益:241億円(前年同期比▲21.4%)
■ 5. 株主・ガバナンス視点での評価
| 観点 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| 収益力 | △ | 減益だが、構造的には安定。利益率低下は一時要因が中心。 |
| 成長性 | △~○ | 新規事業・映像・産業分野での伸長に期待。 |
| 財務健全性 | ◎ | 自己資本比率61%・実質無借金。 |
| 株主還元 | ◎ | 配当維持+自社株買い継続。経営の信頼感あり。 |
| ガバナンス | ○ | 中期経営計画「Epson 25」進捗を開示。執行と監督の分離が機能。 |
→ 短期的には減益ながら、中長期的な安定成長企業としての信頼性を維持。
株主に対しては、明確な方針と説明責任を果たしている点で、他社(特にコニカミノルタ)との対比で評価が高いです。
■ 6. 総括コメント(株主向けまとめ)
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減収減益だが、構造的な赤字要素はなく、財務安定性・株主配当政策は極めて健全。
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主要課題は「プリンティング事業の再構築」—ここで欧米依存を脱し、BtoB・ソリューション化をどう進めるか。
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中期的には「映像+産業デバイス+環境技術」の三本柱で再成長を描けるかが焦点。
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株主対応は日本企業の中でも模範的。透明なIR・安定配当・自己株買いが信頼を支えている。
あれ?規模の成長が止まっているように見えることに関して、意外と「おとなしめ」のコメントですね?何を忖度しているんだ?(笑)ということで、ちょっと踏み込んだ質問をして弄ってみました(笑)
「エプソンの決算資料や推移ですが、ここ数年は円建てで殆ど伸びていません。今の歴史的な円安を鑑みるとこれはシュリンクしているに等しいのではないでしょうか?見解をお願いします」以下、ChatGPTが返してきた内容です
結論から言うと、円建て売上が横ばい=実質は縮小(少なくとも目減り)している可能性が高いです。理由は3つあります。
なぜ「縮小」と見なせるのか
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為替(ドル・ユーロ換算)
2021年頃のUSD/JPYは≈110、いまは≈150台。円は**約35〜40%**下落しました。
→ 売上が円ベースで横ばいでも、ドル換算では約25〜30%の減少に見えます(110→150の単純比で≈−27%)。
あなたが指摘されたロジックそのものです。 -
インフレ(名目→実質)
世界的にコスト上昇(材料・物流・人件費)。円建て横ばいは物価上昇を吸収できていないことを示唆し、数量(台数)や実質取引額は縮小方向と推定されます。 -
事業ミックスの構造変化
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コンシューマ向けプリント(消耗品含む)はボリューム低下が続く一方、
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産業・商業プリントや製造/ウェアラブルは伸びるが、全社を押し上げ切れていない。
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ビジュアルコミュニケーション(プロジェクター等)が収益の重し。
→ プラス成長の新領域が“縮む伝統領域”をまだ埋めきれていない構図。
足元データの整合(上期Q2ベースの観察)
先にご共有の資料からは、上期Q2で
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円建て売上は+2〜3%、
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為替除外(ドル・ユーロ中立)でもほぼ同じか僅差、
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ただし利益率は低下(固定費・販促・在庫調整の影響)。
四半期単位では“踏ん張り”が見える一方、複数年で見ると円安の割に伸びていない=外貨ベースでは目減りが整合的です。
どう読み解くべきか(実務的チェックリスト)
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定点で「一定通貨ベース(USD/EUR)」に換算した売上・利益トレンド(FY2021→FY2025)→ 円横ばいなら、ドルでは右肩下がりが可視化されるはず。
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為替中立(一定レート)での実質成長率(会社開示の“為替影響除外”と突き合わせ)
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数量(台数・ページボリューム)とASPの分解:数量減を価格でどこまで補えているか
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セグメント別の恒常利益率:コンシューマ/オフィス vs 産業・商業、ビジュアル部門
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FCFと在庫回転:利益の質(キャッシュ)とサプライチェーンの健全性
見解(投資・ガバナンス視点)
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「円安下でも円売上が伸びない=外貨ベース縮小」の評価は妥当。
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ただしエプソンはマニュファクチャリング/産業系が伸び始めており、ここが利益率の底上げエンジン。
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一方で、ビジュアルコミュニケーションの構造的低採算、コンシューマプリントのボリューム減は中期の足かせ。
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今後は「産業・商業プリント/製造系の比率引き上げ」と「赤字/低採算領域の規模管理」がカギ。円高反転が来れば、名目の押し上げが剥落するため、**実質ベースの改善(恒常利益率・FCF)**をどこまで積めるかが勝負どころです。
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ね、そうでしょ?そうなら最初からそう書けよな、妙な忖度しないで(笑)
📊 換算対象データ(上期:2021〜2025年:上半期の売上高)
| 年度 | 売上高(億円) | 営業利益(億円) | USD/JPY平均 | EUR/JPY平均 |
|---|---|---|---|---|
| FY21 | 5,487 | 528 | 109.80 | 130.00 |
| FY22 | 5,924 | 601 | 135.12 | 142.00 |
| FY23 | 5,790 | 516 | 139.52 | 141.00 |
| FY24 | 5,836 | 558 | 144.91 | 157.23 |
| FY25 | 5,945 | 589 | 149.55 | 160.98 |
※ 為替レートは公表資料中の平均レート(参考:エプソンIR、三菱UFJリサーチなど)を使用




































