EFI Reggiani社:新型 Titanを発表

2025年11月6日

EFI Reggiani社は、Eco Terra顔料系テキスタイルプリンターシリーズに新型 Titanモデルを追加した。同時に Hyperおよび Extraプリンターの更新も発表した。

新型タイタンでは、EFIはプリントヘッド数をゴールドモデルの 16個から 32個に増やし、レッジャーニのエコテラ顔料インクを使用して最大 600m/hの生産を可能にした。ヘッド自体は京セラの新型 EX600ヘッドではなく、旧型の非循環式 600dpi KJ4Bヘッドを採用している。EFI Reggianiの製品マーケティングディレクター、ミコル・ガンバは、EcoTerraモデルでは今後 EX600ヘッドへの切り替えを検討しているが、現時点では顔料インクでの実績ある信頼性を考慮して現行ヘッドを採用していると説明する。

タイタン開発の契機は、1年前に EcoTerraを導入したブラジル顧客の急激な生産量増加による増産ニーズだった。ガンバ氏は説明する。「開発中の製品があったため、彼がベータ顧客となった」。さらに、ラテンアメリカや湾岸地域の他の顧客もテストを実行中であり、12月にはレジャーニを訪問して実機を確認する予定だと付け加えた。レジャーニは標準的な 3ヶ月のベータテストを経て、2026年 3月か 4月頃に本格的な商業展開を予定している。

ガンバによれば、エコテラシリーズは従来の繊維生産ラインを持たない顧客向けに設計された。「つまり蒸気処理機や洗濯機は持たないが、より迅速かつ持続可能な製品供給を求める顧客だ」

彼女は続ける:「エコテラ製品の開発時には北米と欧州を想定していた。ラテンアメリカでは節水ニーズが高く、水消費型機械の停止が優先課題となっている。またサウジアラビアや湾岸諸国では、新規繊維製造設備の設立を検討する顧客がいる。自社製造能力を構築したいブランドも存在する」

EFIは既存プリンター2機種の改良も発表した。Hyperはレジャーニが繊維市場向けに提供する最速マルチパスプリンターである。72個の京セラ製 600dpiプリントヘッド(本品ではノズルプレートまで完全循環システムを備えたカタナヘッド)を搭載。カタナは大型モノリシックアクチュエータを備えた Exシリーズの開発コードネームである。Hyperは 8色チャンネルを備え、反応性・分散性・酸性インクに加え顔料インクにも対応。これが循環式ヘッドの必要性を説明している。

EFIは新たに「高品質ブースターパック」を開発し、印刷品質と生産性の両方を向上させた。具体的にはインク改良に加え、子会社の InEditソフトウェアと連携し、プリンタ用ソフトウェアとインクのプロファイリングを最適化。これによりディザリング効果を排除し、パス数を減らしても高品質な結果を得られるようになった。 Hyperは 2種類の幅で提供され、1.5m幅の 180モデルは最大 20mpm、3m幅の 340モデルは 16mpmで稼働する。

さらに良いことに、この新ブースターパックは既存顧客向けにフィールドアップグレードとして提供される。ガンバは言う:「プリンター上のインクとソフトウェアだけの問題だから、アップグレードは簡単だ。顧客は品質の即時の向上を実感するだろう」

一方、レジャーニの既存機種エクストラプリンターも改良された。こちらは48のプリントヘッドを搭載し、京セラカタナヘッドを採用。反応性・酸性・分散性インクに加え顔料インクにも対応する循環システムを備える。ハードウェアは変更なく 12色機だが、新たに 6色×2セットの同時駆動が可能となった。ガンバは説明する: 「速度は変わらないが、顧客はより多くの加工が可能になり、パス数を削減できる。

現在、欧州に5台、パキスタンに 6台が設置されている。スペインの顧客は家庭用テキスタイル向けに 3台を使用しており、4台目を発注した。ガンバはパキスタンの顧客が主に輸出向けファッションアイテムを生産していると述べ、こう付け加えた:「だから彼らは高品質のために鮮やかな色を求めている」

EFI Reggiani製品マーケティングディレクター、ミコル・ガンバ

ガンバはまた、EFIがデジタル印刷でデニムの様々な色合いや色落ち効果を再現するエコデニムコンセプトを開発中だと語る。これによりデニムの染色工程だけでなく、それらの色合いを生み出すための全洗濯工程も不要になる。

彼女は指摘する。「デニムはおそらく繊維産業で最も汚染の激しい製品の一つだ」。印刷は単にブランドが求める正確な色合いを再現する作業に過ぎない。まだ開発中だが、ガンバによれば結果は染色とほぼ同等で、当然ながら生産が迅速なだけでなく、持続可能性も格段に高いという。

EFI Reggianiのデジタルテキスタイルプリンターに関する詳細は efi.comで確認できる。

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