誰も知らないドイツの町 Unbekannte deutsche Städte(65)★★ノイシュトレーリッツ Neustrelitz -4-

★★ノイシュトレーリッツ Neustrelitz -3- からの続きです

駅の方からマルクト広場まで徒歩で来ると、正面右手に教会らしい、塔のある建物が見えます。が、北ドイツに多い煉瓦造りのゴシック建築(Backsteingotik)ではなく白い漆喰が塗られ独特な雰囲気を醸し出しています。Stadtkirche Neustrelitz(市民教会)です。

その前にまずマルクト広場の真ん中に立って周囲を見渡した動画をアップしておきます。最初にラートハウスが映り、左回りにカメラを振り市民教会を映し、元のラートハウスまで回ります。

教会の歴史

教会は、1768年から1778年にかけて、宮廷医ヨハン・クリスティアン・ヴィルヘルム・フェルポールテンの計画に従って、長方形の煉瓦造りのホールとそれを囲むギャラリーの建物として建設された。

教会の内寸は 20×37メートルである。建物の特徴は、ピラスター構造、寄棟屋根、切妻屋根、狭い側面に階段があることだった。1768年 7月 29日に着工し、1778年 11月 4日に町の教会として献堂された。1828年から 1831年にかけて、棟梁フリードリヒ・ヴィルヘルム・ビュッテルが巨大な塔と外壁の漆喰を追加し、現在の教会の外観が形作られた。

2013年から 2015年にかけて、町教会のファサードは大規模な改修と漆喰の塗り直しが行われた。これには 100万ユーロ以上を要した。ノイシュトレリッツの多くの住民や元住民がこの建設プロジェクトを寄付で支援したため、85,000ユーロの自己資金を調達することができた。

✙✙ 長くなるので折りたたんでいます。展開するにはこちらをクリック下さい

調度品
市民教会には、後期バロックと古典主義の過渡期に作られた祭壇がある。もともとは説教壇であったが、19世紀半ばに説教壇は祭壇から取り除かれ、以前の様式に合わせた新しいものが祭壇の脇に置かれた。それ以来、祭壇の中央には、マリー大公妃が 1856年に描き、教会に寄贈したラファエロの絵画「十字架の運搬」の複製が飾られている。2009年 1月、1968年に作られた祭壇の十字架が、宮廷金細工師のフォン・ベーメンによって町教会に寄贈された古い十字架に取り替えられた。彼は 1899年に町教会のために作らせた。特別な日に使用される貴重な銀製の祭壇用燭台は、ノイシュトレリッツ城教会から貸与されたもので、1860年に国王ジョージ 5世とハノーファー王妃マリーによって寄贈された。祭壇の前に敷かれたルターの絨毯は、1883年 11月 10日のマルティン・ルター生誕 400周年を記念して教会に寄贈されたもの。 洗礼盤は、地元の宮大工ベンゲルシュトルフの作品で、彼はオルガンの趣意書も作成している。

オルガン
45ストップ、機械式アクションの3手連弾オルガンは、シュテッティンのオルガン製作者バルニム・グリューネベルクによって製作された。1893年6月28日に献堂され、グリューネベルク社による徹底的な修理の後、オリジナルのデザインに復元された。

塔と鐘
教会にある3つの鐘のうち、真ん中の鐘は青銅製。1521年に鋳造され、元々はシュタルガルト城にあったものである。2つの大きな鐘はチルド鋳鉄製で、1955年にノイシュトレリッツ出身のワーグナー夫妻が、第二次世界大戦で亡くなった 2人の息子を偲んで、軍備のために溶かされた古い鐘の代わりに寄贈したものである。

1930年代に大規模なアクセス工事が行われ、何度もメンテナンスが行われた後、見学者は塔を展望台として利用し、約 45メートルの高さから通りや周辺の湖を見渡すことができる。

外観の改修
町の教会は、2013年から 2015年にかけて、2度の工期で大規模な改修が行われた。第一期工事では、教会北側の排水が行われ、傷んだ台座の漆喰が取り除かれ、石組みが脱塩され、砂岩の台座パネルが新しくされ、窓ガラスと窓枠が改修された。第二段階では、教会の塔に足場が組まれ、外壁が改修された。外壁の漆喰とレンガの表面には補修が施され、ファサードには新しい塗装が施された。この改修には総額 125万ユーロが費やされ、ノルトキルヒェからの資金(約43%)、連邦政府および都市開発資金、教区からの拠出金(約6%)で賄われた。2015年 10月 18日、改修工事の無事完了を祝して、祝賀教会礼拝と市教会祭が行われた。

↑↑ サムネイル画像はクリックするとスライドショーになります

塔に上ってみることにしました。・・・が、自分の体重の増加と足腰の筋肉の衰えとのバランスを勘違いしていたようで途中で遭難しそうになる思い(笑)今後はバカと煙は・・・的な行動は事前のリスクアセスを十分にやってからにしよう(笑)・・・ただ、ようやく辿り着いた塔の展望回廊からの眺めは絶景で、十分に報われた思い・・・その写真を下にアップしておきます。

ラートハウスを見下ろします。左手に店を出しているのはこの地方にいくつかの支店を展開している Finellysというアイスクリーム屋のようです。

遠景に見えている湖は Zierker See(ツィアカーゼー)、後で行ってみよう。

遠景に見えている芝生の生えた公園・・・あのあたりにかつてお城があったということでしょう。

↑↑ サムネイル画像はクリックするとスライドショーになります

★★ノイシュトレーリッツ Neustrelitz -5- に続きます

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