誰も知らないドイツの町 Unbekannte deutsche Städte(34):★★★アンガーミュンデ Angermünde -8-

★★★アンガーミュンデ Angermünde -7-からの続きです

マルクト広場から Wasserstrasseを湖の方に向かって歩くと、右手に旧東独色の極致のようなモルタルの家屋が見えます。おお、こういうところでもよかったかなと思いましたが、営業していないようです。残念・・・ここの歴史もちょっと調べてみました。陳腐な言葉で片付けてしまえば「ひとつの時代が終わった」ということになるのでしょうが・・・

↑↑ 建物は古そうですが屋号の文字看板は比較的新しそうです。Schultheiss・・・ベルリンのビールのブランドが付いています。
↓↓ ドアの左手に「郷土愛好会 Verein für Heimatkunde」による解説看板が取り付けられています。

それによると「この建物は 1703-1705年に住宅として建てられた。1880年頃、所有者であった家具職人の Carl Schulzは住居を Gastwirschaft(飲食店で宿泊もできるゲストハウス的なもの)に改装し、手工業の見習い職人たちの宿泊場所となった。駆け出しの見習い職人たちが最初の放浪修行をする際の定宿となったのである。「Zum Schweizer Hof」の切妻には、パン屋、仕立て屋、大工、石積みに鍛冶屋のギルド看板が飾り付けられていた。これらの看板は 1875/1876年に新たに作られたものである。これらの看板は放浪修行する見習い職人たちの放浪経路であった、というのも、彼らはどちらに行けば、安く食事と宿にありつくことができるかを知っていたからである。1922年、Albert Ratzが飲食店を購入した。彼は 1923年に亡くなってしまったが、親しみを込めて「オルガおばさん」と呼ばれていた未亡人が、その後独りで店を切り盛りした。1922年以降、私人家族の所有となった。第二次大戦後は組合の指導により職人の放浪修行は無くなり、宿泊施設は普通の飲食店となった。」・・・とあります。放浪修行は西側のドイツ語圏(西独・オーストリア・スイスでは連綿と続いているんですけどね)

検索するとローカル新聞の記事facebookのページがヒットしますが、それらによると 2018年 4月から、女将さんの Renate Grenzさんの体調の都合で引退し、それ以来、次の入居者が見つからないようです。私が訪問したのは 2016年 6月 12日の土曜日なので、たまたま営業時間外だったのでしょう・・・残念・・・

Angermünder Wasserstraßeにあるパブ Gaststätte “Schweizer Hof “が、2018年6月、永久に閉店。

アンガーミュンデの旧市街の中心にあるパブ「Zum Schweizer Hof」が4月から閉鎖されています。最後の女将であるレナーテ・グレンツは健康上の理由で引退しました。それ以来、飲料小売業のレスラー社は、テナントとして新たな事業者を探していました。
何世代にもわたってアンガーミュンデの住民がビールを飲み、何十年にもわたってビリヤードファンがゲームをし、隣の部屋ではクラブが会合を開いていた伝統的なパブが、町のために保存されることになったのです。ここは、アンガーミュンデの町の歌手が多くの人々にセレナーデを披露した場所であり、また、町の祭りに参加した人々が、その週末にサッカーのドイツ代表チームが試合をしていたので、両方を体験したいとワールドカップ観戦に滑り込んだ場所でもあります。それはもう過去のことです。

「どんなに努力しても、適切な事業者は見つかりませんでした」とエックハルト・クルトは言う。「ボックヴルスト を食べることもできるビアパブという古い概念は、おそらく時代遅れになっています。昔の常連さんはもういません。今日は他の関心事がある」ということでしょう。

Renate Grenzさん

ご家族からの追悼広告

特に週末のイベントは毎回盛況でしたが、ここ数年は売上が減少していました。それだけで生活できる宿屋はありません。新しいコンセプトを実現するためには、敷地内に多くの変更を加えなければなりません。しかし、それにはリスクが高すぎます。

「建物は古く、リフォームが必要です。補助金を申請するには、自己資金が必要です」とロスラー飲料店の店長は言う。ここ数年は、すべてのパートナーが一丸となって取り組んでいます。この家のオーナーとは良好な理解関係にあります。しかし、建物にはあまり手を加えられなかった。現在、このパブはおそらくフラットに改装されるだろう。とはいえ、Eckhadt Kurth氏は、このアンガーミュンデの文化と歴史の一部を無闇に消し去りたくはない。最後の女将であるレナート・グレンツを招いての送別会を考えている。日程は追ってお知らせします。」・・・とあります。

そして Renate Grenzさんは 2019年 7月 15日に亡くなったとのことで、facebookには数多くの追悼の書き込みがされています。

追悼の歌を歌う若者たち

ここからも聖マリア教会が見えます。Zum Schweizer Hofは右手の建物です。

(画像は facebookからの借用です)

★★★アンガーミュンデ Angermünde -9-に続きます

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