- 2026-9-20
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★★★ヴィットシュトック Wittstock -2- からの続きです
Post Strasseを歩いて行きます
Rathausらしき建物が見えてきました
市役所(Rathaus)です。マルクト広場(Marktplatz)の東側に位置し、街の象徴的な建造物の一つとして親しまれています。この市役所の主な特徴と歴史について解説します。
1. 建築スタイルと外観の特徴:
現在の市役所は1905年〜1906年にかけて建設された、主にネオ・ゴシック様式(新ゴシック様式)のレンガ造りの建物です。当時ドイツで流行していた歴史主義(過去の建築様式をリバイバルする傾向)を強く反映しています。
西側の階段状のファサード(Giebel):写真左側に見える階段状の美しい意匠は、北ドイツの伝統的な「バックシュタイン・ゴシック(レンガ・ゴシック)」のスタイルを取り入れています。
市役所の塔(Turm):バロック様式の丸い屋根(ガルバ)を持つ印象的な塔がそびえ立っています。この塔のデザインは、同じブランデンブルク州にあるフュルステンヴァルデの「聖マリア大聖堂」の塔をモデルにしていると言われています。
2. 中世からの歴史の継承:
建物自体は20世紀初頭のものですが、ヴィットシュトックの市役所としての最初の記録は1274年にまで遡り、これまでに何度も破壊と再建を繰り返してきました。そのため、現在のネオ・ゴシック建築の中にも、中世やそれ以降の貴重な歴史の痕跡が意図的に残されています。
中世の地下聖堂(Kellergewölbe):外からは見えませんが、建物の地下には中世から続くアーチ型の見事な地下室がそのまま残されています。
裁判所の回廊(Gerichtslaube):建物の裏手(東側)には、後期ゴシックからバロック時代にかけての「裁判所の回廊」の遺構が組み込まれています。
歴史的な天井画:市長室の天井には、1401年から1501年の間にヴィットシュトックに居住していた歴代の主教たちの紋章を描いた天井画(15世期〜16世紀頃のもの)が眠っており、修復工事を経て一般公開イベントなどで見ることができます。
3. 近代の苦難:
東ドイツ(DDR)時代、1954年3月20日に原因不明の謎の襲撃(火災・爆発)に見舞われ、市役所の内部が一度激しく破壊されてしまうという悲劇的な歴史も持っています。その後、東西ドイツ統一を経て1995年や2011年に大規模な近代化・修復工事が行われ、現在の美しい姿に整えられました。
現在は市の行政の中心地としての機能だけでなく、コンサートや演劇、地域の交流イベント、さらには歴史的なアドベントカレンダーの会場など、街の文化的な中心地としても幅広く活用されています。
美術史の様式(スタイル)の分類において、少しだけおまけの補足があります。ヴィットシュトック市役所(Rathaus)に残る美しいステンドグラスは、正確にはアールデコの一世代前にあたる「ユーゲント・シュティール(Jugendstil / ドイツ版のアールヌーヴォー)」様式のものです。このステンドグラスについて詳しくご紹介します。
どこに残っているのか?:市役所の正面エントランス(入り口の扉とその上部の半円窓)に、この美しいガラス装飾が残されています。1905年〜1906年にかけて市役所が現在のネオ・ゴシック様式に全面改築された際、内装や細部のデザインには当時ドイツで最先端の流行だったユーゲント・シュティールの要素がふんだんに取り入れられました。
ステンドグラスの特徴:デザインの意匠アールデコのような直線的・幾何学的なデザインというよりも、植物や波のような有機的でしなやかな曲線を用いた、ユーゲント・シュティール特有の美しい花のモチーフなどが描かれています。
なぜ貴重なのか?:解説の通り、この市役所は1954年の東ドイツ時代に内部が爆破・火災によって一度激しく破壊されています。しかし、この正面玄関周辺のガラス装飾や扉の美しい装飾細工(Jugendstil-Schmuck)は奇跡的にその難を逃れ、当時のままの姿で現在に遺されています。
旧市街の中心にあるマルクト広場に面した歴史的な建物(住所:Markt 13)です。建物の一階右側には、地元で親しまれているパン・菓子店 「Bäckerei u. Konditorei Paul Vetter」 が入っています。黄色を基調とした美しいファサード(前面デザイン)と、伝統的なドイツの街並みを象徴する赤い屋根が特徴的です。
この建物(マルクト13番地、Markt 13)は、ヴィットシュトックの歴史を語る上で欠かせない貴重な文化財(建築記念物 / Denkmal)として登録されています。建物の主な歴史や建築的な由来として、以下のポイントが挙げられます。
1. 「ヴィットシュトック大火」からの復興:ヴィットシュトックの旧市街は、1716年に街の大部分が灰に帰すという歴史的な大火事(Stadtbrand)に見舞われました。マルクト広場周辺の建物の多くはこの大火の後に再建された歴史を持ち、この建物も街の復興の歴史を今に伝える重要な建築物の一つです。
2. 街の繁栄を象徴するファサード:現在の装飾的なファサード(建物の正面デザイン)や出窓、屋根の丸いドーマー窓(屋根裏の明かり取り窓)などの美しい意匠は、主に19世紀末から20世紀初頭にかけての改築(歴史主義様式やアール・ヌーヴォーの影響)によるものです。当時、広場に面した一等地には裕福な商人や職人が暮らしており、自身の格式や街の経済的な繁栄を象徴するために、このような華やかなデザインが施されました。
3. 歴史ある老舗パン職人の拠点:1階に入っている 「Bäckerei Paul Vetter」 は、この地域で長く愛され続けている伝統的なパン・菓子店です。ドイツのマルクト広場(市場広場)に面した1階は、中世の時代から人々に食糧や生活必需品を提供する一等地であり、現在もその役割と活気がそのまま引き継がれています。
★★★ヴィットシュトック Wittstock -4- に続きます



































