誰も知らないドイツの町 Unbekannte deutsche Städte(92)★★★パルヒム Parchim -8-

町の中心から少し南に外れると「Moltkeplatz(モルトケプラッツ)」があります。そう、知る人ぞ知るではありますが、あのプロイセンの参謀総長として名高い大モルトケはこのパルヒムの出身なのです。

「ヘルムート・カール・ベルンハルト・グラーフ(伯爵)・フォン・モルトケ(Helmuth Karl Bernhard Graf von Moltke, 1800年10月26日 – 1891年4月24日) は、プロイセンおよびドイツの貴族、陸軍軍人、政治家 、軍事学者。爵位は伯爵で陸軍の最終階級は元帥。1858年から1888年にかけてプロイセン参謀総長を務め、対デンマーク戦争・普墺戦争・普仏戦争を勝利に導き、ドイツ統一に貢献した。近代ドイツ陸軍の父と呼ばれる。甥にあたるヘルムート・ヨハン・ルートヴィヒ・フォン・モルトケ(小モルトケ)と区別して、大モルトケと呼ばれる。また明治時代の文献にはモルトケを「毛奇」と表記する物がある」(日本語 Wikipedia)、(独語 Wikipedia)モルトケの人生は実に波乱に富んでいます。日本語版でいいので是非覗いてみてください。

余談ですが「モルトケの法則」と呼ばれるものがあります。実際には確立された法則としては存在しないのですが、おそらくフリードリヒ・フォン・モルトケの「優れた指揮官は 3種類に分けられる」という逸話に由来する経験則を指している可能性があります。この逸話では、モルトケは指揮官を「有能で勤勉」「有能で怠惰」「無能で勤勉」「無能で怠惰」の 4つのタイプに分類し、特に「有能で怠惰な指揮官」が「有能で勤勉な指揮官」よりも価値が高い、と述べたとされています。
モルトケの逸話の内容
有能で勤勉:責任感があり、積極的に業務をこなすが、疲労しやすく、指示が細かい傾向がある。
有能で怠惰:優れた判断力と能力を持ち、かつ休息を適切に取るため、長期的に見て優れた成果を上げやすいとされる。モルトケはこのタイプを高く評価したと言われています。
無能で勤勉:能力はないが熱心に働くため、かえって状況を悪化させる可能性がある。
無能で怠惰:誰でもわかるように、最も問題のあるタイプ。

この法則のポイント
★「有能で怠惰な人」の価値:単に「怠惰」という言葉から悪いイメージを持つかもしれないが、モルトケの意図するところは、能力があり、かつ無駄な労力をかけない(つまり、効率的で戦略的)人物こそ、優れたリーダーであるということです。
★効率と戦略性:この法則は、単に一生懸命働くことだけでなく、効率的で、適切なところで力を抜く「戦略的な働き方」の重要性を示唆しています。

そういえば私の高校時代に1)勉強して成績がいい、2)勉強しないで成績がいい、3)勉強して成績が悪い、4)勉強しないで成績が悪い・・・序列を付ければ2)>1)>4)>3)とされていました(笑)え?私?・・・う~ん、4)か 3)だったかなあ(笑)

この一帯は Moltkeplatzといって、歴史的な建造物もいくつかあります。上の煉瓦造りの建物は Amtsgericht(法務局)二つ上の白く塗られた建物は貯蓄銀行(Sparkasse)として使われていますが、「モルトケ広場の東側には、小さな塔や尖塔で飾られた白い建物が特に目を引きます。これはかつての城壁ホテル(Wallhotel)です。1863 年以降、都市の入口で税金が徴収されなくなったため、城壁の外にも建築が許可されるようになりました。1863年、この豪華な建物が建てられ、チューダー様式を多用した当時の趣味に合っていました。当時はパルヒムで最も高級なホテルであり、内部は広々としており、最高級の料理を提供し、大公やモルトケ伯爵なども宿泊していました。現在、この建物には貯蓄銀行が入っています」・・・という建物でした(市の公式サイト

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