Axzyra:コンベヤ付きの工業用プリンタを開発(全訳付)

Axzyraは、非常にユニークな製品を開発しました。これは、交換可能な製品ホルダーを備えた小さなフットプリントのフレキシブルコンベア式UV硬化プリンターで、Apache Fluxと呼ばれています。

The Apache Flux is a small industrial inkjet printer with a conveyor belt.

(Apache Fluxはコンベアベルト付きの小型産業用インクジェットプリンタです)

Axzyraは、ニッチなインクジェット製品を開発しているケンブリッジに近い英国の小さな会社です。Apacheフラットベッド形式の小型産業用フラットベッドプリンタもAxzyra の製品です。新しいApache Fluxは、フラットベッドの代わりにコンベヤを使用し、ゴルフボールや印刷用のペンなど、異なる形状の物体を保持する治具を使用して構成となっています。 Axzyraはテストの結果、従来のフラットベッドに比べてスループットが3倍に向上したと述べています。

マネージングディレクター、スティーブ・ウッズは次のように説明しています。「小規模な手作業のUVフラットベッド・プリンターでビジネスを構築した小規模企業にとって、手頃な予算で連続生産マシンが必要です。より多くのオペレータを採用する、または自動化されたシステムを持っているのと同じ効果があります」と語りました。

プリンタは、高さ150mm、幅620mm、最大印刷可能幅600mmの素材を扱えます。

手作業による介入なしにこれらの品物を降ろすことによってスループットを上げるために、後部にホッパーを取り付けるオプションもあります。

実際のプリントはグレースケールのRicoh GH2200プリントヘッドを使用し、最大4800 x 720 dpiの解像度で行います。 LED UV硬化を使用し、オプションとしてワニスを含むCMYK +白をプリント可能です。

Fluxは仕様に応じて£32,000前後の費用がかかります。 Axzyraの詳細については、ウェブサイトwww.axzyra.comをご覧ください。

■大野註:産業用インクジェットの世界は、実はこういうタイプのプリンタや、こういうタイプの開発会社が非常に多いのです。電子写真系の大手メーカーは日本円で「兆円」規模の連結売上高があり、インクジェットの事業化に際しても、まずその5%~10%=1,000億円くらいの目標を立てたりしますが、それを指示する役員や企画・管理部門は市場の実態を知らない、少なくとも「実感は無い」のが実情かと思います。そして立てた(立てさせた)目標値と実績との乖離を「何故だ?」と現場に説明を求める(笑)

逆にこういう小規模な開発メーカーは、数名~数十名で運営され、顧客の顔や具体的なニーズが見えており、それを満たす為に個別マシンのカスタマイズも厭いません。ヘッドは購入品、その駆動ボードやインク供給システムなど重要部品も往々にして専業メーカーからの購入品、大手が着目しないような・着目しても小回りが利かず、結果として参入できないようなものを開発してコツコツと実績を上げていく。

HPのインディゴ以外の産業用プリンタ部門、efi、durst、ミマキエンジニアリングなどはそれぞれ電子写真系大手メーカーの数十分の一という売上高規模ですが、それでも産業用インクジェットの世界では大手に属します。この下のレイヤーに年間売上高が数億円~数十億円のインテグレーターが数多く存在し、数も増えつつある…そんな世界なのです。

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Axzyra develops industrial printer with conveyor

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