- 2024-11-25
- Nessan Cleary 記事紹介
Nano Dimensionは、デジタル光処理(DLP)を採用し、生産規模で高解像度のマイクロパーツを製造するよう設計された新しい3Dプリンター、Exa 250vxを発表した。
この新型 Exaは、Nano Dimensionが 2021年 4月に買収した NanoFabricaの技術を発展させたものである。基本的に、DLPは光源を使用して光重合性樹脂を硬化させ、1層ずつ積み重ねてオブジェクトを構築するが、NanoFabricaのアプローチは、他の 3Dプリントの競合他社よりもはるかに高速であると言われている。この新しい機械は、既存のファブリカの機械であるテラとギガを基に開発されており、これらのシステム用に開発された樹脂材料の全製品群を使用することができる。これらの材料には、ABSに似た引張強度 50Mpa、ショア硬度 88の D-810が含まれる。このシリーズのその他の樹脂には透明性のあるものもあり、医療用部品に適したものもある。さらに、これらの機械はサードパーティ製の樹脂にも対応している。
電子機器用のコネクターやその他の小型部品、またマイクロ針、マイクロフィルター、低侵襲手術用の部品などの医療機器など、同じ用途に対応している。 また、光学用途や、金メッキ加工を含むジュエリー業界向けの小型装飾品にも適している。 そのため、このタイプの部品の 3Dプリントは、マイクロ射出成形やマイクロ CNCなどの代替手段よりもコスト効率が高い場合がある。
しかし、Exaは造形サイズが 100mm x 100mm x 70mmと、既存の機械よりもはるかに大きな容量を備えている。XY解像度は 7.6µm、積層厚は 10ミクロンであり、既存の機械にもまだ余地があることを示唆している。Tera 250vxと Giga 250vxはどちらも解像度 3.8µm、積層厚 1µmまで対応可能である。
ナノディメンションの積層造形担当上級副社長であるニール・サデ氏は、マイクロパーツの製造には常に精度と生産性のトレードオフが伴うと述べた上で、「Exaの開発の一環として、弊社はお客様と緊密に連携し、Teraの現在の造形限界である 50mmを超えるパーツのマイクロレベルの詳細を含む大量パーツ製造など、さまざまなニーズに対応しました。その結果、品質、生産性、コストのバランスが完璧に取れたシステムが誕生し、業界に革命をもたらすものとなりました」。
Exaは現在予約受付中だが、出荷は 2025年第 2四半期まで開始されないとのこと。それまでの間、nano-di.comでマイクロ積層造形の詳細をご覧いただける。