Meteor:ゼロックスのM-ヘッドを駆動

2012年11月1日

Meteor Inkjetはゼロックスと協力し、同社のMシリーズピエゾプリントヘッド用の駆動電子機器の開発に取り組んできた。これにより、Mシリーズヘッドも Meteor Inkjetの産業用プリントアプリケーション用ソフトウェアファミリーに組み込まれることになる。このソフトウェアは、ヘッドを任意のアプリケーションに統合する全体的な機能を強化するように設計されている。

Mシリーズは比較的古く、主に機能性印刷用途で使用されているヘッドだ。2つのバリエーションがあり、MDF1はシングル流体チャンネルで解像度は 300dpi、MDF2は 2つのチャンネルを持ち、2色または 2種類の機能性流体(それぞれ解像度は 150dpi)に対応している。

それ以外は両者とも仕様は同じである。 55ノズルずつ 16列に配置された 880ノズルがある。 最大 43kHzで動作し、液滴サイズは 15~30ピコリットル、速度は 3.3~7.5mpsだ。 粘性に関しては、6~11cPの液体を扱うことができる。

これらのヘッドの主な利点は、複数の層からなる複合材ではなく金属でできていることだ。つまり、ヘッドを加熱してインクの作業粘度を下げることも可能であり、内部の電子機器を損傷したり、インクの酸性度やアルカリ度に関わらず、接着剤やその他の材料が層から溶け出してインクと反応する危険性もない。これは医療および食品関連の用途において特に有用である。ゼロックスは動作温度を室温から 125℃までとしている。

しかし、Mシリーズのヘッドはかなり古いものであるため、ヘッドを駆動させるために必要な電子機器もすべてかなり古く、特注品である傾向がある。 ほとんどのドライバー電子機器の専門家は、自社の販売を最大化するために新しいヘッド向けのソリューションを開発しているため、ヘッドがある程度の年数に達すると、利用可能なオプションは少なくなる。

メテオ・インクジェットの最高経営責任者、クライヴ・アイイング氏(左)

アイイング氏によると、ゼロックス社はこれらのヘッドを更新していないものの、主に Mシリーズが対応可能なより高い作業温度を理由に、主に付加製造の世界で、これらのヘッドを利用する新しいアプリケーションが生まれている。また、その相対的なシンプルさから、製薬や食品の用途にも注目が集まっている。

「これらは新興市場ではありますが、大きな市場ではありません。 ヘッドメーカーが新興市場に目を向ける場合、それは戦略的計画というよりも、興味本位である傾向があります。」と、アイイング氏は指摘する。 さらに、「私たちは、この製品を市場に投入することに対して、大きなプレッシャーを感じていました。 古いヘッドを開発することは、当社にとっては一般的ではありませんが、このヘッドには新しい用途があり、それには意味があります。」と、アイイング氏は付け加えた。

「ですから、当社の新しいドライバーは Meteorのエコシステムに組み込まれています」と Aying氏は説明する。これには、より広範な産業用機械の文脈におけるプリントヘッドに関する MetPrintや最近発表された MetIndustrialなどのソフトウェアが含まれる。「当社には、印刷プロセスが主業務ではないお客様も数多くいらっしゃいます」とAyling氏は続ける。

たまたま、私は今週の Japan Inkjet Technology Fairで Aying氏に会ったので、このイベントのレポートを 1週間ほど後に、より詳しくこのテーマについてお伝えしようと思う。それまでの間、Mシリーズヘッドの詳細については xerox.comから、また、それらの新しい駆動エレクトロニクスについては meteorinkjet.comからご覧いただけます。

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