誰も知らないドイツの町 Unbekannte deutsche Städte(57):★★★ヴォルフェン Wolfen -1-

ザクセン=アンハルト州の「ヴォルフェン Wolfen」をご紹介します。

ここは、前回ご紹介した Dessau-Roßlauと同様に、2007年 7月 1日に施行されたザクセン=アンハルト州の行政区域再編(Kreisreform Sachsen-Anhalt 2007)によって新たに誕生した Bitterfeld-Wolfenの一部となっています。

Bitterfeldも Wolfenも化学工業が盛んだった地域で、旧東独の末期には公害の垂れ流しで悪名高かった町です。大気汚染や、ムルデ川に垂れ流された工場廃水が下流のハンブルクなどのエルベ川流域も汚染し、大きな問題となっていました。当時のシュピーゲル誌の表紙に「Giftküche(poison kitchen)」などとして採り上げられたこともあります。

ただ私にとっては、それとは別にいくつか思い入れのあるアイテムがあり、今回の訪問の動機となっています。私のようなオタクでない皆さんの知名度ランクは★★★かなと思われます。

Wappen Lage Data

場所は Dessauのほぼ真南に約 20kmのところに位置しています。これを書いている時点では Wolfen-Dessau間は工事の為に鉄道は 4月中旬まで不通となっており、代替バスが運行されています。私が行った 2022年 5月末は Dessauからローカル列車でアプローチしました。

戦前の駅舎の画像は検索で引っ掛からず旧東独時代の絵葉書の写真を見ると駅前が妙にさっぱりしているところからすると戦後に新築されたのかも知れませんね。旧東独時代と比較すると、そこからは大きな変化はないようです。

きれいにリノベーションされて、カフェやキオスクも営業しており、市民団体(Bürgerverein)が保存・維持活動も行っているようです。他の大方の旧東独ローカル駅は、折角戦災を免れながらも、廃墟化してしまったのが多い中で、少しホッとします。

★★★ヴォルフェン Wolfen -2- に続きます

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