千代田グラビヤ:Screen Pac 830Fを導入

2026年7月15日

Screenは Interpack 2026において、千代田グラビアがTruepress Pac 830F印刷機で印刷したこれらのサンプルを展示した

日本の包装用印刷会社である千代田グラビヤ株式会社は、フレキシブルフィルムへのダイレクト印刷が可能なシングルパスインクジェット印刷機「Screen Truepress PAC 830F」を導入した最初の企業となった。

これは、2023年10月に千代田グラビヤがスクリーン社と提携し、スクリーン830Fを中核としたフレキシブル包装向けデジタル印刷ソリューションを開発すると発表したことに続く動きだ。社名が示す通り、千代田グラビヤはグラビア印刷に注力してきたが、同社は小ロット化の潮流に対応せざるを得ない状況にあり、グラビア印刷はこうした小ロット生産において最も効率的な手法とは言えない。

当時、両社はデジタルで対応可能な用途の範囲を拡大し、中小ロット生産プロセスに伴う様々な課題を特定・解決するために協力することを約束した。特に重要な点として、2030年までにデジタル印刷の割合を約10%にすることを目標に、デジタルワークフローの確立についても話し合われた。

千代田グラビアは、日本の潮来にある第2工場に初の「Truepress Pac 830F」を導入した

この印刷機は、東京のすぐ東にある茨城県潮来の千代田グラビヤ第2工場に設置された。セットアップと品質検証を完了し、現在は商業生産に使用されている。千代田グラビヤは、短期間の案件や地域限定商品、テストマーケティング商品など、多様な案件の獲得を目指している。もちろん、グラビア印刷機での長ロット案件の合間を縫って対応するのではなく、これらをすべてデジタル印刷機に移行することで、こうした短ロット案件への対応が容易になる。

また、千代田グラビヤは顧客と連携し、ジャストインタイム発注システムを構築する計画だ。これにより、顧客は包装資材の在庫を削減し、管理品目数(SKU)を減らすことができる。同時に、中・短ロットの仕事をデジタル印刷機に移行することで、グラビア印刷機を長ロットの仕事に最適化でき、グラビア印刷機のセットアップ時間を約70%短縮できると期待している。

同様に、ジョブの切り替え回数が減れば、溶剤系洗浄液の使用量も削減される。実際、千代田グラビヤは、デジタル印刷の環境面でのメリット――主に廃棄物の削減――を強調するため、デジタルソリューションを販売する新たな「Eco Smaart」イニシアチブを立ち上げた。

千代田グラビヤの佐藤裕芳社長は次のように述べた。「当社は、多品種少量生産へのトレンドや、環境持続可能性への需要の高まりに対応するため、生産能力の向上に取り組んでいる。『Truepress PAC 830F』の導入により、既存のグラビア印刷業務を補完する柔軟な生産体制を確立することができた」

「Truepress PAC 830F」は、フレキシブルフィルム向けのシングルパス・インクジェット印刷機である

スクリーン社の「Truepress PAC 830F」は、1200×1200 dpiの解像度で75m/mの印刷が可能なシングルパス・インクジェット印刷機だ。厚さ12ミクロンからの PET、20ミクロンからの BOPPおよび MDO-PE素材を、いずれも最大 50ミクロン、幅 830mmまで対応し、最大印刷幅は 800mmだ。

佐藤氏は次のように付け加えた。「今後、デジタル印刷ならではの利点を活かし、新たな価値を提供していくことを目指している。これが顧客企業の事業成長に大きく寄与すると確信している」

千代田グラビヤは、さまざまな市場分野で事業を展開している。フレキシブル包装、シュリンクラベル、インモールドラベルなどの包装分野に加え、建築資材や工業資材への印刷装飾、デザインおよび情報出版なども手掛けている。また、環境に配慮した食品包装資材の設計や、データ活用による生産性・品質向上のためのシステム構築など、その他の取り組みも行っている。同社は主に日本国内に複数の拠点を有しているが、ベルギーには欧州子会社も置いている。

同社に関する詳細情報は Chiyogra.co.jpで、Truepress Pac 830Fに関する情報は screeneurope.comで確認できる。

原文はこちら

関連記事

ページ上部へ戻る