- 2025-6-9
- 日記的備忘録
国境あちらこちら(4):ポーランド・ロシア国境 その4からの続きです
地図を再掲します。クリックすると拡大します。かつて素通りした Braniewo(独:Braunsberg)はロシア国境から約 5km離れたところにあり、今は人口も 16,000人程度のやや寂れた町になっています。ロシアとの関係が良好だった時代にはカリーニングラード州の住民が買い物に来ることも一定限度許されており、もう少し活気があったものと思われます。
かつてはダンツィヒ(Danzig)やエルビング(Elbing)からケーニヒスベルク(Königsberg)までの鉄道路線上にある町だったわけで立派な駅舎が残っています。2005年にエルブロンク(Elbląg)からブラニエボ(Braniewo)までの旅客輸送が停止され、以来時折臨時観光列車が運行されていましたが現在では完全に廃線となっています(ワタシ、廃線跡マニアでもあるので興味津々なんですが(笑))今は、オルシュチン(Olszyn・独:Allenstein)からの列車が一日数往復するのみとなっており、駅舎は実質的に無人です。こんないい物件を、残念・・・
町中はこんな印象です。まあ、実質的にロシア国境の町、ポーランド北東部の最果ての町ですから・・・↓↓ 下のサムネイルはクリックするとスライドショーになります。
こんな兵士像の碑があり看板が立っています。「ブラにエボの不屈の国境警備兵たちの記念碑」・・・ソ連(ロシア)はポーランドやバルト三国は支配下でカリーニングラード州は飛び地ではなく実質的には血続きであるという前提に立っていました。なのでバルト三国が相次いで独立した時にはあおれを阻止するべく戦車を動員して実際に戦闘が行われたのです。同様にポーランドとの間にも何らか小競り合いがあったものと想像します(文字が小さ過ぎて読み取れない中での想像ですみません)
54号線を右に行けば Dronowoのロシア国境やロシアの Krolewiec(ポーランド語で Kaliningradの呼び名・独:Königsberg)に通じているという交通看板。国境の町感、満載です(笑)
さて、この町の最大のモニュメント Basilika St. Katharina(ポ語:Bazylika św. Katarzyny Aleksandryjskiej w Braniewie)です。人口 16,000人の町には(まあ、以前はもっと多かったにしても)不釣り合いなくらいの巨大で立派な教会です。
え?ここにも「あのホタテ貝」マークが!そうか、ここもスペイン北部のサンチァゴ・デ・コンポステーラへの巡礼路なんですね!下の地図を見れば確かに繋がっています、しかし、凄いことですねえ!ここからスペイン北部まで・・・今ならともかく、鉄道が無かった時代には命がけだったでしょうね!宗教的情熱の力ってそこはかとなく凄いことだと感じます。
国境あちらこちら(6):ポーランド・ロシア国境 その6に続きます