誰も知らないドイツの町 Unbekannte deutsche Städte（80）★★★ アンクラーム Anklam -2-

2024-11-20
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アイヒアルト・ルービンによる1618年の眺め。城門への橋も見える

名称の由来（Wikipediaより）

アンクラムが最初に文書に登場したのは 1243年のTachlimで、1256年には Thanglim、1264年には Tanchlimと続いた。T が初めて削除されたのは 1284年で、この場所は Anclim、1285年には Anclemと呼ばれていた。その後、名称の変更に伴い、多くの異なる表記が記録されている。T がなく、cとkが入れ替わる表記が現れるのは1524年以降である。この名称は「丘の上」を意味するスラブ語に由来し、この場所の位置を示している。

以下の古い表記（Gengler）は、ポメラニア文書には記載されておらず、Eichlerによる固有名詞を用いた一般的な名称の解釈は、文書によって証明することはできない。

この地名は、この都市のスラブ語の位置情報である Tąglimの旧ポーランド語の言語地域に由来する。1243年には、Tanchlimの都市行政官が名付けられている。1247年には Tanchlym、1251年と1264年には Tanchlim、1280年と 1283年には Tanglim、1272年には Tanclamと表記された。1283年には、Anklemが初めて tの音を省略した表記となった。1321年には Anklamという名称が初めて登場したが、同年には再び Danglynという名称も登場した。1902年までは、Anclamという綴りが一般的であった。

1990年以降、この都市は再び「ハンザ同盟都市」という付加語を冠するようになった。

町の入り口にある Steintorまで遠く見えますが、高だか 600m足らずです。街中も左程広くはなく、複雑でもないので、メインの通りを２つほど通れば、まずは十分な感じです。

アンクラム駅
1835年にニュルンベルクからフュルトまでドイツ初の鉄道路線が開通した後、1843年までの 8年間をかけて、ベルリンからアンガームンデを経由してシュテッティンに至る北ドイツ初の鉄道路線が完成した。

当時、ハンザ同盟都市アンクラムは重要な郵便センターであり、交通の要所でもあった。グライフスヴァルト、シュトラールズント、デミン、プレンツラウ、ノイブランデンブルク、ラッサーン、スヴィネミュンデまで駅馬車が走っていました。

アンクラムは 1845年にすでにベルリン-シュテッチン間の路線に接続し、シュトラールズントまで延長する計画を立てていたが、アンガーミュンデからアンクラムまでの鉄道が開通したのは、それからさらに約 20年後の 1863年 3月9日のことであった。

新しく建設された駅には、旗で飾り付けがされ、蒸気機関車が牽引する最初の特別列車が到着した。1863年 3月16日に定期列車が運行を開始すると、ベルリンから 1日 2本の列車が約 5時間半でアンクラム駅に到着した。鉄道が北に延伸されると、アンクラムではペーネ川にかかる橋の建設が最大の課題となった。しかし、鉄道は 1863年 11月1日には開通した。

当初、駅舎にはプラットフォームへの屋根付き通路が無かった。管理業務、信号所での業務、遮断機システム、入換、切符売り場や手荷物取扱所での乗客の乗降、貨物輸送、そして後に狭軌鉄道もすべてアンクラム駅の業務の一部だった。多くの業務は 24時間体制で行われていました。駅には最大 180人の従業員がいました。駅構内の飲食サービスも業務の一部であり、旅行者に一定の快適さを提供していた。

第二次世界大戦中には駅構内も爆撃を受け、一部の線路や歩道橋が破壊されたが、駅舎は無傷でした。現在も当時とほとんど変わらない外観を保っているが、ほとんどの部屋は現在ではまったく異なる用途で使用されている。かつてアンクラムに存在した 3つの駅のうち、駅舎だけが鉄道の栄光の時代を偲ばせるものとして残っている。

駅前にある道標（Wegweisser）です。左に行くと中心地（Zentrum）や Steintorなどがありますが、右手に行くとなんと Otto-Lilienthal-Museumがあります。そう、あのグライダーの祖としてのオットー・リリエンタールはこの町の出身だったのです。ずっと勘違いしていましたが、Baden-Wuertemberg州の Ulmの教会の塔からグライダーで飛び降りたのがリリエンタールだと･･･思っていたら、あれは「リリエンタールの先駆者としてよく知られているのは、1811年に飛行を試みた「ウルムの仕立て屋」こと Albrecht Ludwig Berblinger」という別人 28号でした（笑）