欧州出張事情 2022年 5月(7):ドイツのコロナ事情 -2-

5月 18日に英国からドイツに移動してきて 13日目です。デュッセルドルフ・ハンブルク・ドレスデン・ベルリンの様な大都市、誰も知らない様な田舎町などを自分でも呆れるくらい精力的に巡っています。移動は全て鉄道(一部路面電車やバスなど)です。そんなドイツのコロナ状況をアップデートします。

上の画像はドレスデンの人気イタリアンです。人に対してはなかなかカメラ(スマホ)向けにくいので、さりげなく遠くからしか撮れないのですが、レストランではマスク義務は無く、もう誰もしていません。博物館やお城などの観光スポットも義務は無いので誰もマスクをしません。

また、中長距離列車は必ず検札があり、その際にマスクをしていないと車掌から着用を促されますが、ベルリンの S-Bahn(JRの山手線や総武中央線に相当)や U-Bahn(東京メトロに相当)などでは検札は抜き打ち方式なのでマスク着用率は 50%くらいな感じです。いずれにせよ、日本のように周囲の目を気にして・・・という発想はなさそうです。


こういう「テストセンター」も町のあちこちで見かけます。多い形態は下の写真のように仮設のテントや、コンテナを利用する形態ですね。ただ、自分視点では、こういうテストセンターが「日本の厚労省が求める書式」で証明書を発行してくれるのかどうか?そこが問題なんですね。厚労省は「紙の書式埋めて、それに検査機関のハンコを貰うように」と求めていますが、今どき検査結果なんてメールで来るんですよ!もう日本のお役所は、デジタル庁とかも全く機能してないし・・・発想が紙書類ベースのままです。


前回書きましたが、ドイツの tagesschau.de(日本の NHKのニュースサイトに相当)では、行政単位ごとの「人口 10万人あたりの感染者数状況(密度・頻度ですね)」が上のグラフのように細かく色分けされて表示されます。結局、自分が住んでいる地域ってどのくらいの密度・頻度なの?それって、他と比べてどうなのよ?というのが気になるわけですから、極めて合理的な表示方法に思えます。

何故 100,000人あたりなの?ドイツの行政単位の人口はべルリン・ハンブルク・ミュンヘンなど一部の大都市を除けば、概ね数万~数十万人くらいなので、人口10万人あたりとしておけば、自分の行政単位に換算しやすいからです。こういうのを「ユーザーフレンドリー」と言います(笑)

下の日本の NHKのと比べてみてください。沖縄や北海道って、東京の 1/3 とか 1/2くらいの実数に見えますが、単位人口あたりでみると全く違うものが見えるはずです。東京都は 1,400万人、沖縄県は 150万人、北海道は 520万人ですから、これをドイツ式に「人口 10万人あたり」に換算すると:

東京都 (1,344/14,000,000)x100,000≒10
沖縄県 (466/1,500,000)x100,000≒31
北海道(894/5,200,000)x100,000≒17

ということになり、沖縄県は東京都より 3倍の発生密度があるということが分かります。

では、沖縄県の 31人/人口 100,000人って、東京都の 3.1倍もあるけどそれって深刻な事態なの?下のグラフはドイツ全土の値ですが、ピークを越えて下降気味とはいえ、昨日時点で約 200人/人口 100,000人ということが分かります。そのドイツでもはや「法律によるマスク着用義務」は公共交通機関のみ、入国時の検査はとっくに廃止・・・沖縄県はその 1/6の発生頻度、東京都に至っては全ドイツの 1/20の発生頻度なわけです。

日本にいると「中国の上海ロックダウンは習近平の選挙対策で、過剰な施策だ!」とかなんとが言ってますが、過剰な自主規制・マスク着用をやっているのは日本です。こうやって海外にいると違うものが見えてくるのです。

関連記事

AD space available KNF
JETIC株式会社 GIS
ImageXpert Ricoh
Konica Minolta Epson
Advertisement Area
ページ上部へ戻る