ドイツ放浪記(89):プラハの散歩は Andrejにお任せ・・・(1)

Andrejはサカタインクスの傘下に入った「MEGA INK」というインクジェットインクメーカーの創業者で、私がインクジェットヘッドの欧州市場をやっていた時に知り合った旧友。今は別の仕事をしているが親交は続いており、プラハに行く度に彼とビールを呑み、街歩きを楽しむ仲である。

ソ連を盟主とする東側時代のプラハで,そに在った社会主義陣営のインターナショナル学校(父親が共産主義者だった故米原万里もそこに通っていた)時代の同級生だったウクライナ女性を支援したりもしている。温厚な人柄でいつも笑顔を絶やさないが、チェコの独立とロシアによる支配の話になると一転して厳しい目になる。因みに彼にもロシア人の血が入っているそうだ。

「金色のライオン」という名前のビアホール。なんとなく慣れてきたスラブ系言語の字面から想像するに、店名の上の段は「ピルゼンのビアホール」、下の段の「ZLAT…」という部分が「金」という意味であろう。「STRIBRO…」とあれば「銀」だろうな。

昼間から賑わっているが、店内にはビル・クリントンを初め、世界の有名人が来た時の写真やサインが飾られている。有名店のようである。

「SVEJK RESTAURANT」とある。ヤロスラフ・ハシェクという作家による「兵士シュヴェイク」をモチーフにしたレストラン。

「馬鹿なのかみせかけなのか,おだやかな目をした一見愚直そのものの一人の男.チェコ民衆の抵抗精神が生んだこの一人の男にはオーストリー・ハンガリー帝国の権力も権威も遂に歯が立たなかった.年移り社会は変わっても,この権力に対する抵抗精神のシンボルは民衆の心に生き続けている」というチェコの愛されキャラ!

右のコースターは私が初めてプラハに行ったときに、有名な「ウ・カリハ」というビアホールでもらったもの。

カレル橋からプラハ城を望む

カレル橋を渡り切ったあたりの右手に見えるホテル兼レストラン「三頭の駝鳥」・・・1997年にここで食事をした時には「こんなレベルの高い料理がこんな値段で!」と感動したものである。多分、今の外国人が日本の食事に関して感じるのと同じであろう。因みに当時は「1コルナ= 4円」だったものが、今は「1コルナ= 6.6円」・・・円はチェコの通貨に対しても下落してしまった。

プラハには「Staro Pramen」(Staroは旧いという意味と想像されるので「古い泉」みたいな意味か?)という地ビールがあるが、Andrejは Pilzner Urquellがお気に入り。プラハにもそれを供するビアホールが沢山ある。

因みにこの醸造所は現在日本のアサヒビールの傘下にあるが、その買収を担当したのは、アサヒビールに転職した、私の前職の同僚 O君である。オイシイ仕事したよなあ、羨ましい(笑)

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