【緊急告知:コラボ企画】インクジェット・サマースクール

【満員御礼】参加表明頂いた方が定員の50名を超えましたので募集を一旦締め切りました。

副題を【今さら訊けないインクジェット技術】とします。その理由は一番最後に書いてあります。是非最後までご一読ください。

【5W1Hをご説明します】
【WHAT?何を?】

インクジェットのコンファレンスを立ち上げます。初回はインクジェットを支える周辺技術に関する内容です。

【WHEN?いつ?】

8月28日(水曜日)9:30頃~18:00頃 + ネットワーキング・レセプション

【WHERE?どこで?】

下記の場所で開催します。
ホテル島根イン青山

【WHO?誰が?】

主催:大野インクジェットコンサルティング
講師:GIS金子明弘様・ImageExpert(ALTECH)山根清秋様・KNF細畠伸彦様

【WHY?何故?】

日本には欧米のようなインクジェットに関する商業コンファレンスがありません。これを立ち上げたいからです。お手本は ESMAが主催する TheIJCや、かつて産業用インクジェットコンファレンスといえばこれ!というポジションだった IMIです。

インクジェット技術という切り口で、その知の探究・蓄積・普及に努めているものとしては「日本画像学会」や「色材協会(IT技術講座)」などがあり、それぞれ素晴らしい動きをされています。ただ、学会はやはりアカデミックな切り口でのアプローチであり、そこでの発表はアカデミックな論文発表です。学会なので当然ですが、そこにはおカネやビジネスの匂いはしません。

今回の講師3社は「GIS:駆動ボードからインク供給系までの周辺技術全て」・「ImageExpert(代理店ALTECH):液滴観測・分析装置」・「KNF:精密送液・脱気ポンプ」という、それぞれの分野で世界を代表するメーカーです。このメーカー達は、自社の製品を拡販するため、潜在(既存)顧客に対して自社技術の説明を無償のセミナーで提供しています。

しかし、私はこの方々の知識や経験値の蓄積は「おカネを払っても聴く・シェアして頂く価値がある」と考えています。自社の技術・製品を理解してもらう(要は「売り込む」)為には真剣に話をしてくれますし、売り込むためにはインクジェットに対する理解と競合他社の研究も必要です。また、ヘッドやインクに対しては中立の立場なので、例えば「ImageExpertから見た各社ヘッドの特徴」などという視点もあり得ます。そういう知見を持っている方々なのです。

今回は、講演を3件に絞り、一件当たり 1.5~2時間とし、内容のある講義と、質問は「腑に落ちるまで徹底して訊きこむ」ことが可能な時間をとります。個別面談の機会も設けます。有償としますが、その元が取れるように場を設定しますし、是非元を取ってください。(笑)

有償にするのは、「暇つぶし参加」をブロックする意味もあります。無償の展示会やコンファレンスは、参加するハードルは低いのですが、低いがゆえに会社を抜け出す口実として使われ、参加して居眠りするという例も多々あります。こういう参加者は歓迎しません。講師も参加者も真剣勝負にしたいからこそ有償としたいのです。自腹を切っても参加してよかったと思ってもらえるような運営を主催者としても心がけます。これが商業コンファレンスの意味であり価値であると考えます。

ちなみに、これを大々的にやっているのが、TheICJであり IMIであるわけです。私は、将来的にはそういうコンファレンスを目指し、まずはインクジェットの周辺技術3社からスタートしようと考えている次第です。

【HOW?どのように?】

参加費用:1万円/人(弁当・コーヒー・レセプションを含みます)
支払方法:当日、現金にてお支払い頂き、企業の方は後日会社にて精算下さい(領収書発行します
募集人数:50人限定 今回は徹底質問をし易くする意味もあり人数を絞ります
募集対象:
■ インクジェットをよりよく理解したいと思う開発部門の方(他部門から異動してきた方)
■ インクジェットの特定分野は専門家だが、専門以外の分野をちゃんと学びたい方
■ 管理職・シニアポジションに居るが、部下よりインクジェットの理解が足りていないと引け目のある方
■ インクジェット関連アイテムを売り込むために知識を深めたい営業・事務職の方
講演内容:仮題(詳細は追って詰めていきます)
■ KNF:流路設計の基本的な考え方と送液ポンプ使用のツボ
■ GIS:ヘッド駆動技術の基本とインク供給系まで含めた装置設計のヒント
■ ImageExpert(ALTECH):液滴観測装置の基本と観測装置視点から見た各社ヘッドの特徴
進行予定:(講師の都合などで多少の前後はありえます)
9:30 受付開始
10:00 講師1
12:00 ランチブレーク(弁当を用意します)
13:00 講師2
14:30 コーヒーブレーク
15:00 講師3
16:30 ラップアップ・個別面談
17:30 ネットワーキング・レセプション

【REQUEST!お願い!】

関心度を知るために、このコンファレンスに参加したいという方はお問い合わせフォームから意志表明をお願いします。一応「7月19日(金曜日)」を目途に集計したいと思います。

その際「所属企業名・部署名・仕事内容概略」、「どういうことを重点的に聴きたい・訊きたいか?」、「どういうところが自分の知識分野の弱みか?何を強化したいか?」、「是非ともこれだけは聴きたい・訊きたいというピンポイント質問」などをお書きください。事前に講師にシェアして可能な限り的確な回答を準備するようにします。

【副題:今さら訊けないインクジェット技術】

私が前職でインクジェット事業部長(分社していた時は社長)を拝命した当時、開発部門は「インク開発」・「ヘッド開発」・「プリンタ開発」の三分野があり、外に「ヘッド営業」・「プリンタ営業」・「品証」・「生産」・「管理」など、小さいながら一通りの組織は構えていました。その中の最大の部門は開発三部門でした。

暫くして、奇妙な空気に気が付きます。どうも見えない壁があるようなのです。まあ、どんな組織にも壁や溝はあるものですが(笑)。当時(そして多分今も)、ちゃんとしたビジネスとして成り立っていたのはヘッドの外販でした。そこには優秀な技術者もおり、世の中に認めてもらえるヘッドを開発し、利益を出し、どんどん成長もしているという自負もありました。今もあるでしょう。

もちろん、インク開発部門・プリンタ開発部門にも同じくらい優秀な技術屋が揃ってはいましたが、インクビジネスやプリンタビジネスはまだ立上げ途上でした。インク屋が電気回路を設計できるわけもなく、メカ屋が亀の甲を理解できるものでもないので、部門間の人事異動も自ずと限定されたもので、お互いの人間関係もある意味で膠着状態にならざるを得ない状況でした。

プリンタ部門の技術屋が、ヘッド駆動の基礎的なことをヘッド技術屋に質問したいと思った時「お前、そんなことも知らずに今までプリンタ屋をやってたのか?」と馬鹿にされはしないか?そういう引け目が生じることがあります。それは開発三部門の各々の間で、そういう引け目が生じるのです。他部門から異動してきた技術屋も、最初の半年くらいは「インクジェット素人なので教えてよ」と言えますが、逆に半年も経ってしまうと「今さら基本的なことは訊けない」雰囲気・・・そんな空気を読んでしまって、質問をしなくなります。そんな空気を感じたのです。

これを打破しようと一計を案じたのが「他部門からやってきた大野を基本から教育してくれよ!」という勉強会の立ち上げでした。大野は工学部応用化学科卒業ではありますが、ナンチャッテ理系もいいところです(笑)。でも、トップセールスとしてヘッド外販で国内外の企業にヘッドを売り込みにいったり、IMIで発表したりするのにどうしてもインクジェット技術の基礎やツボは勉強する必要がありました。

そこで、各分野のエース級や若手の技術屋に毎回交代で「インクの種類」・「インク設計の考え方」・「ヘッド駆動の原理」・「クロストークって何さ?」・「インクの種類によってプリンタ設計はどう変わるか?」・「ヘッドの競合とその技術の特徴は?強みと弱みは?」・「ウチのヘッドに弱みがあるとすると、社内のプリンタ屋はどうすればいいのさ?」・「インクジェット捺染のプレーヤーと市場ってどうなってんの?」・・・等々、技術中心ですが広いテーマを講義してもらいました。なんせ、素人を堂々と標榜できる立場だったので、アホな質問もし放題(笑)

その際「こりゃ自分独りで聴くのはあまりに勿体ない!結構まともに準備してくれて、これを貯めるだけで素晴らしい教科書にもなる!この大野への御進講(笑)を皆にも開放しよう!」と考えたのです。すると、読み通り!大会議室は毎回満杯になったのです。

皆、「いまさら訊けない」感を抱えていたところ、その分野の専門技術屋たちが、ド素人の事業部長がわかるように易しく講義する・・・それを聴講できる!千載一遇の機会だったかも知れませんね!

この「いまさら訊けない感を解消する」というニーズは、別に特定企業の中だけではなく、世の中に広く存在していると思うのです。私のミッションは「産業用インクジェットに関して、海外と日本を繋ぐ橋となる・ガラパゴス日本に風穴を開けること」ですが、もう一つのミッションは「日本の中でも偏在している産業用インクジェットの知識・経験値の差というポテンシャルエネルギーを解放すること・偏在を解消すること」です。

そんな訳で、このコンファレンスの副題は「今さら訊けないシリーズ」と名付ける次第です。

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