こんなところにインクジェット(104):化粧合板のエッジバンド

Agfaのサイトに「エッジバンド」用途のインクが紹介されています

記事原文はこちらにありますが、ポイントを Google翻訳させて貼っておきます。

エッジバンド印刷は、アナログ印刷技術からシングルパスインクジェットに切り替えるのに最適なケースです。 生産ランレングスの場合、グラビア印刷と比較して高速であり、設計の柔軟性が高いことが非常に魅力的です。 Altamira Design PIDを使用して、Agfaは、すべてのアプリケーション要件を満たし、一貫した印刷結果を提供するインクセットを開発しました。

ちなみに「エッジバンドって何?」という向きも多いかもしれません。化粧合板(ラミネート合板)は下の図のような構造をしています。この木目部分にインクジェットプリントが採用される事例が増えていますが、ここでいうエッジバンドとは合板の切り口にあたる細い周辺部を覆う帯状のものです。表面を木目でデコレーションしても、断面にチップ合板がむき出しでは興ざめですね。


この写真はイタリアの実際の合板の工場で、まさしく AGFAの UVインクが採用されており、プリンタとしては英国ケンブリッジの Insudtrial Inkjet社のプリントエンジンが使われているのが写っています。

実際には細いテープのようなエッジバンドにプリントするのではなく、30cmくらいの幅のロールにプリントして、後でテープ状にスリッティングします。当然その方が効率的ですね!

しかし・・・多分、大方の大企業の皆さん、特に企画系で数字を弄っている皆さんにはピンとこないのではないでしょうか?これってインクの消費量はどのくらいあるのさ?年間どのくらいインクを消費するのさ?それに単価を掛けて売上高・粗利ベースでどのくらいの規模の話なのさ?プリンタは何台くらい売れるのさ?仮に商売になったとして、どのくらいの事業規模になるのさ?

・・・で、試算してみたら(まあ、大企業視点からは「エッジバンド」なんていう未知の世界で試算ができたら、それなりに大したもんですが・・・)・・・数億円/年になったとする・・・でも普段は100億円とか1000億円とかいうレベルの話をしている企画管理系のスタッフにとっては「え?たったそれだけ?」的なミゼラブルな数字にしかならない。

家庭用のインクジェット機や、オフィスの電子写真プリンタの数字規模が染みついたアタマには、まったく魅力的な市場には映らない。これが産業用インクジェットの現実だし現状です。大判プリンタや連帳インクジェット機などごく一部の世界を除けば産業用インクジェットの世界って、こういうのの総和です。個々のアイテムはこういうもんなんですよ!100億円とか1000億円とかいう規模の事業に関与して、大企業の中でポジションを張ってエラくなりたいなら・・・産業用インクジェットなんかに来ない方がいいです。

そんなの関係ない!って覚悟のある人だけ関与してください!ワクワクすることだけは保証します(笑)

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